睡眠欲と読書欲の狭間で

ライトノベルの感想なんかを書いてます

僕の妹は漢字が読める(1)

僕の妹は漢字が読める (HJ文庫)

第5回NJ大賞 銀賞
兄ラブ妹&国宝級美少女と贈る平成文学の金字塔!?
『きらりん!おぱんちゅおそらいろ』それは日本文学を代表する作家オオダイラ・ガイの最新作だ。
彼の小説に感動した高校生イモセ・ギンは、ツンデレ気味だけど本当は兄思いのクロハ、
クールでちょっと毒舌系の幼女ミルというふたりの可愛い妹に助けられオオダイラのもとを訪れる。
しかし、そこでギンや妹たちは謎の現象に巻き込まれてしまい――。
一時期、ネットでちょっとした話題になっていた「僕の妹は漢字が読める」一巻を読了。感想としては、予想していたより面白かったです。
以下、感想です

オオダイラ先生が、ひどいです。
しかし、妹キャラ達の鋭いツッコミのおかげで「出てくるだけで不快感を覚えるキャラ」から「気持ち悪い生物」に昇華されてます。

オオダイラ先生は、ライバル作家や作家を目指す主人公に的確な評価をしているので、作家より評論家のほうが向いていると思いました。


主人公のキャラは、最近流行りの鈍感系主人公というよりは、天然系主人公とも言えます。
意図的に馬鹿な言動をしているのではなく、本人は常に真面目なので、不快感はそれほどないです。
主人公がドジっ娘キャラというのは新鮮で、見ていて微笑ましい気分になります。
頭は悪いですけど誰に対しても真摯に向き合っているので、私はこういう主人公好きです。


ヒロインキャラでは、ユズが一番好きです。次点でミル。
ユズが、お兄さんとよくやっていたブタさんごっこという遊びが、とても興味深かったです。
調教師役(ユズ)とブタさん役(私)を想像したら、色々捗りそうです。
たまにでいいので、調教師役とブタさん役の配役を逆にしてくれるときもあれば、マンネリ化も防げてさらに捗りそうだなと思いました。

 

全体的に男性キャラのほうが個性が強く魅力的でした。
ヒロインキャラは、もうちょっと個性強いほうが好きです。もちろん、可愛くないわけではないですので、次巻以降に期待します。

 


この作品には、SF、ギャグ、ラブコメ要素があります。
しかし、私としては、主人公が「萌え要素の入った兄妹恋愛の小説」を嫌悪する人物との論戦シーンが一番印象に残っています。
萌えも兄妹恋愛も気持ち悪いと主張する人物に主人公同様に、私もイラッときました。
よくリアル妹がいる人は、二次元でも妹キャラが苦手になる人が多いと言われますが、私は大丈夫です。
もちろん、リアルにおいては、うちの妹と恋愛関係にはなりたくないですし、想像したくないです。
二次元作品では、妹キャラメインの作品も多いので、妹キャラ否定したら兄妹物のラノベは読めないじゃないですか。
個人的には、先生とか先輩とかお父さんとか呼ばれるほうが好きです。


私みたいな萌え豚にとっては、夢のような舞台設定でした。
総理大臣が二次元美少女のニャモちゃん(国民の実妹という設定)とかちょっと意味が分からないですけど、
政策失敗したときでも「ごめんねお兄ちゃん・・・」とか言われたら、許してしましそうです。
いや、罰としてお仕置きをするというのも・・・
いずれにしても、かわいいは正義です。

 

 

話も面白くて文章も読みやすかったです。
ブコメ作品が好きな人や二次元が大好きという人にお勧めのラノベです。

主人公の「萌え」への熱い想いは素晴らしいものがあります。
ブコメや二次元がさほど好きではなく、SF要素のみを期待してる人が読むとガッカリするかもしれないです。

 

僕の妹は漢字が読める (HJ文庫)

僕の妹は漢字が読める (HJ文庫)